乳がんの中でミルクの管(乳管)の中にがん細胞がとどまっているものを非浸潤性乳がんと呼びます。
非浸潤癌は血管やリンパ管に触れることがなく、理論上は遠隔転移を起こすことがありません。
手術でとりきってしまえば身体の中から完全にがん細胞を取り除くことができるのです。
そんな非浸潤癌についてこの記事では詳しく解説していきます。
そもそも非浸潤性乳がんって何?
非浸潤性乳がんまたは非浸潤癌とは、
乳管の壁をがん細胞が破らずに、乳管の内側を這って広がっている乳がん。
乳管の内側にしかがん細胞が存在しないため、血管やリンパ管に触れることがなく、
がん細胞が全身を巡ることは理論上ありません。
つまり
理論上はがんが転移することはなく、手術でとりきることができれば再発することもありません。
そのため、非浸潤癌はStage 0と分類され、乳がんの中で治る可能性が最も高いといえるでしょう。
非浸潤性乳がん(Stage0)の治療
非浸潤癌の治療はいたってシンプル。
手術でがんを身体から取り除く。
これだけです。
ただし、手術が部分切除術であった場合には、残った乳房に放射線療法を行います。
また、ホルモン受容体陽性でかつ部分切除術であった場合は手術のあとに内分泌療法(ホルモン療法)
を5年間おこなうことで残した乳房からの再発リスクが低下するといわれていますが、
生存期間には影響しないとされています。
つまり、術後の内分泌療法はやってもやらなくてもいいということです。

非浸潤癌の落とし穴
手術の前に針生検で非浸潤性乳がんと診断され、無事に手術を行うことができたとしても、
がんの全体を見てみると、一部が乳管から飛び出してしまっていることがあります。
つまり、手術のあとで浸潤性乳がんに診断が変わることがあるのです。
手術後の診断が浸潤癌に代わってしまった場合、Stageは0から1以上に上がるため、手術後の治療も浸潤癌にあわせたものになります。
*浸潤癌の治療については別記事で取り上げる予定です。
診断が変わる確率は約5人に1人*と言われており、ある程度覚悟しておく必要はあるかもしれません。
*https://doi.org/10.1148/radiol.11102368
まとめ
この記事では非浸潤癌の特徴や治療、落とし穴について解説しました。
- 非浸潤癌は乳管の中にがん細胞がとどまっている
- 非浸潤癌は理論上遠隔転移を起こさない
- 非浸潤癌はStage 0
- 非浸潤癌の治療は手術でがんを取り除くこと
- 場合によっては放射線療法や内分泌療法を行う
- 5人に1人は手術のあとに診断が浸潤癌に変わってしまう



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