全摘と部分切除だけじゃない?7つの乳がん手術とは
現代の乳がんの治療では、今のところ手術を上回る治療はまだありません。 そんな乳がん手術ですが、 実は全摘(乳房全切除術)と部分切除術以外にもいくつか種類があるんです。 そこで今回は、乳癌取り扱い規…
現代の乳がんの治療では、今のところ手術を上回る治療はまだありません。
そんな乳がん手術ですが、 実は全摘(乳房全切除術)と部分切除術以外にもいくつか種類があるんです。
そこで今回は、乳癌取り扱い規約第19版で定義されている、 7つの乳がん手術について解説していきます。
①腫瘍摘出術(Tm)
しこりだけをくり抜いてくる手術。切除生検と呼ばれることも。
事前の検査(針生検など)でがんだと確証が得られなかったものに行う手術です。
②乳房部分切除術(Bp)
しこりとその周りに少しだけ余白をつけてパンケーキのように切りとる手術。
しこりが比較的小さく、乳頭から離れているときや、切除後の乳房の形の変化が小さいと予想されるときに行います。
乳腺が残るため、そこからの再発を減らすために、 放射線治療がセットでおこなわれます。
③乳房全切除術(Bt)
乳頭・乳輪を含めた、全てのミルクの管を切りとる手術。
しこりが小さくても大きくても、乳頭が近くても遠くてもできるが、胸のふくらみはなくなってしまう。
④乳管腺葉区域切除術(Md)
乳頭から色がついた液体を注入して、色が染まったミルクの管の範囲だけを切りとる手術。
乳頭から分泌物が出ていて、 そこにがん細胞が含まれていると診断されたのに、 しこりの範囲がわかりにくいとき に行います。
⑤皮膚温存乳房全切除術(SSM)
乳頭乳輪をくりぬいて、皮膚をなるべく残しながら乳房を全切除する手術。
皮膚がたくさん余るので、再建を行うことが前提。
しこりの真上の皮膚をとらないため、皮膚からしこりがしっかり離れていることが必要です。
乳頭はとるため、がんが乳頭に近くてもできる手術です。
⑥乳頭温存乳房全切除術(NSM)
乳房の外側や下側から切り込んで、 乳頭だけを残してミルクの管を全て切りとる手術。
こちらも皮膚が余るため再建が前提です。
乳頭からも皮膚からもがんが離れている必要があります。
⑦ラジオ波焼灼術(RFA)
切らなくてもがんをなくすことができる最先端の手術です。
先端が熱くなる針を刺して、熱でがんとその周りを焼ききります。
1.5cm以下で非常に小さく、皮膚や筋肉から離れていて、リンパ節転移がないがんでできる手術です。
比較的新しい手術のため、 できる施設が限られていること、
しこりを焼いてしまうため、 しこりのタイプやひろがりは針生検や画像検査でしか判断できないこと、
が弱点になります。
このように、実はたくさんある乳がん手術。 みなさんもご自身の価値観と照らし合わせて、主治医の先生とよく相談して術式を決めてくださいね☺️
No.2003