抗がん剤で吐き気が出るのはなんで?3つの原因と吐き気止め

抗がん剤で吐き気が出るのはなんで?3つの原因と吐き気止め

私の投稿を見られているみなさんは もうご存知かと思いますが、

抗がん剤は 増殖スピードが速い細胞を攻撃する薬。

そして腸の細胞は、 目まぐるしく増えては剥がれてを繰り返しています。

今回は抗がん剤で起きる吐き気を、3つの原因にわけて解説します。

① 腸の細胞がダメージを受けることで起きる吐き気(当日の吐き気)

腸の細胞は

食中毒や胃腸炎のときに備えて、 セロトニンという物質を貯めています。

緊急時にセロトニンを放出することで、 菌や毒を外に出すための仕組みを持っているのです。

これが、吐き気や下痢を引き起こします。

実はこの仕組みが、

抗がん剤で腸がダメージを受けることで “誤作動”してしまい、

👉 セロトニンが大量に放出 👉 吐き気が起こる

のです。

(=当日の吐き気)

② 脳の嘔吐中枢が刺激されて起きる吐き気(遅れてくる吐き気)

抗がん剤は 脳にある「吐き気の司令塔(=嘔吐中枢)」にも影響します。

抗がん剤によって体が強いストレスにさらされると、 サブスタンスPという物質が活性化し、

👉 嘔吐中枢に「吐け!」という信号を送ります。

これが積み重なって、 数日後まで続く吐き気を引き起こします。

(=遅れてくる吐き気)

③ 条件反射・心理的な原因で起きる吐き気

「抗がん剤=つらい」という記憶によって、 治療前から気持ち悪くなる

👉 予期性嘔吐

という現象があります。

つまり吐き気の原因はこの3つ👇

① 腸(セロトニン) ② 脳(サブスタンスP) ③ 記憶(条件反射)

そしてそれを抑える強い味方が制吐薬👇

■ セロトニンをブロック 5-HT3受容体拮抗薬 例)パロノセトロン、オンダンセトロン

■ サブスタンスPの受け取りをブロック NK1受容体拮抗薬 例)アプレピタント、アロカリス

■ 他の薬の効果を底上げする デキサメタゾン(ステロイド)

この3剤が吐き気予防の基本になります

さらにオプションとして

■ 複数の吐き気経路をまとめて抑える 抗精神病薬(オランザピン) (※糖尿病のある方は注意)

■ それでも残る吐き気に ドパミン受容体拮抗薬 例)メトクロプラミド など

今は制吐薬の進歩で、 抗がん剤治療はかなり受けやすくなっています。 また、これらのお薬は抗がん剤とセットで点滴されることがほとんどです。

吐き気は原因ごとに、薬を上手に使って、 少しでも楽な治療生活を送りましょう。

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