抗がん剤を打つと免疫力が下がるって本当?
好中球の役割と好中球減少のおそろしさ』
抗がん剤をすると 「免疫力が下がる」とよく言われます。
これは本当です。
その免疫の中心にいるのが 好中球(こうちゅうきゅう)。
好中球は白血球の一種で、血液の中にいます。 特に、体に細菌が入ってきたときに 真っ先に戦う戦士です。
骨のずい(骨髄)で毎日たくさん作られ、 血液の中をパトロールしながら 感染から体を守っています。
ところが抗がん剤は 「分裂の速い細胞」を攻撃する薬。
がん細胞だけでなく、 骨髄で活発に増えている 白血球のもとになる細胞もダメージを受けてしまいます。
その結果、抗がん剤投与後7〜14日ごろに 好中球が大きく下がる時期がやってきます。
これを「ナディア(nadir)期」と呼びます。
好中球が減ると、 体は細菌と十分に戦えません。
そこで起こるのが 発熱性好中球減少症(FN)。
・38℃以上の発熱 ・好中球が極端に少ない状態
これは様子を見るものではなく、 すぐに医療機関へ連絡すべき緊急事態です。
ときに重症化することもあります。
だからこそ 好中球減少のリスクが高い抗がん剤では あらかじめ好中球を増やす注射(G-CSF製剤:ジーラスタ)を使います。
抗がん剤にがんを攻撃してもらい、 好中球はジーラスタで守ってあげる。
どちらも大切にしながら 安全に治療を続けていくことが重要なのです。
※ジーラスタは商品名で、一般名はペグフィルグラスチムです
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