「人に迷惑をかけたくない」
「自分のことは自分で」
これまで、自分の力でしっかり歩んでこられた方ほど、そう思いますよね。その気持ちは、とても大切なものです。そしてきっと、診断を受けてから今日まで、気を張ったまま頑張ってこられたのではないでしょうか。
でも、乳がんの治療は、思っている以上に長い道のりになります。手術、その後の通院、薬との付き合い……。何か月も、ときには何年も続いていきます。だからこそ、一人で全部を抱え込まないことが、ほんとうに大事なんです。
この記事では、まわりの力をどう借りていけばいいのか、一緒に考えていきましょう。
治療中に必要なサポート
治療が始まると、これまで当たり前にできていたことが、思うようにいかない日も出てきます。そんなとき、身近な人にお願いできることは、意外とたくさんあります。
家族・友人にお願いできること
- 病院への付き添い
- 治療内容の説明を一緒に聞く
- 家事・育児の分担
- 通院の送り迎え
- 食事の差し入れ
- 子どもの預かり
- ただ話を聞いてくれること
ぜんぶを一人で背負う必要はありません。「これくらいはお願いしてもいいかな」と思えるものから、少しずつ声をかけてみてください。
サポートを受けるのは「弱さ」じゃない
「人に頼るのは、なんだか申し訳ない」——そう感じる方は、本当に多いです。でも、助けを求めることは、決して弱さではないんですよ。
ですから、誰かに頼れた日は、「申し訳なかった」ではなく「今日はちゃんと頼れた」と数えてあげてください。それは、治療を乗り切る力がひとつ増えた、ということなんです。
「迷惑をかけたくない」を手放す
それでも、「迷惑をかけたくない」という思いは、なかなか消えないかもしれませんね。そんなときは、少しだけ見方を変えてみてください。
あなたが立場が逆だったら、家族や友人を助けてあげたいと思うよね?
その気持ちを、相手にも持たせてあげてほしいんだ。
「助けさせてあげる」のも、相手への思いやり。
あなたの「ありがとう」のひとことが、支える側にとっての喜びになることも、たくさんあるんですよ。
サポートの輪を広げる
頼る相手は、家族や友人だけではありません。あなたを支えてくれる場は、思っているよりずっと広いんです。
頼れる人・場
- 家族
- パートナー
- 友人
- 同僚・上司
- 患者会・コミュニティ
- がん相談支援センター
- ピアサポーター
- 公的支援制度
- 民間サービス(家事代行・ベビーシッター等)
頼れる先が多いほど、一つひとつへの負担は小さくなります。「この人に全部」ではなく、いろんな人や場所に少しずつ。そう考えると、お願いする側の気持ちも、ずいぶん軽くなりますよ。
助けてもらうコツ
とはいえ、ただ「助けて」と言うだけでは、相手も何をすればいいか分からず、戸惑ってしまうことがあります。上手に力を借りるには、ちょっとしたコツがあるんです。
効果的に助けてもらう
- 具体的に頼む(「来週金曜の○時に病院送迎を」)
- 感謝を伝える
- できることはお返しを
- 一人に依存しない(複数の人に少しずつ)
- 言い出しにくいことは紙やメールで
なかでも、具体的にお願いすることが大切です。相手も「それならできる」と動きやすくなりますし、あなたも気兼ねが減ります。
治療は、あなた一人の戦いではありません。まわりの人たちと一緒に、少しずつ越えていくものです。どうか、一人で抱え込まないでくださいね。
まとめ
ここまで読んでくださったこと自体が、「一人で抱え込まない」への最初の一歩だと思います。最初から上手に頼れなくても大丈夫。今日できる小さなお願いから、少しずつで十分ですからね。