レトロゾール
商品名:フェマーラ📅 投与方法・期間
1日1回 2.5mgを内服。基本は5年、リスクに応じて10年まで延長。
標準的な治療期間:5〜10年
⚠️ よくある副作用
- 関節痛・関節のこわばり(朝起きたとき特に)
- ホットフラッシュ
- 骨密度の低下(骨粗鬆症リスク)
- 性器の乾燥感
- 髪が細くなる・抜けやすい
- 疲労感
🚨 まれだが注意したい副作用
- 骨折リスク上昇
- 脂質異常症
- まれに肝機能異常
🍽 食事・飲み合わせ
他の薬:
- エストロゲン製剤(更年期治療薬等):効果を打ち消すため併用不可
🤰 妊娠・授乳について
この薬は妊娠中・授乳中は禁忌です。服用期間中の避妊について必ず主治医にご確認ください。
どんな人が対象?
閉経後のホルモン陽性乳がんの方の、ホルモン療法の第一選択。
閉経後は卵巣からの女性ホルモン産生はほぼ止まりますが、脂肪組織や副腎にある アロマターゼという酵素 が、男性ホルモン(アンドロゲン)を少しずつ 女性ホルモン(エストロゲン)に変換し続けます。レトロゾールはこの 変換作業そのものを邪魔する ことで、女性ホルモンをほぼゼロにし、乳がんの「エサ」を絶ちます。
- 術後の再発予防
- 高リスク例ではアベマシクリブとの併用
- 進行・再発乳がんの治療
閉経前の方には基本使えません(卵巣からの大量供給を止められないため)。閉経前でも、LH-RHアゴニストで卵巣を抑えれば併用可能になります。
食事や飲み合わせで気をつけること
食事の影響なし。グレープフルーツも問題ありません。
ただし、エストロゲン製剤(更年期障害の治療薬・避妊薬など)は併用不可。レトロゾールの効果を打ち消してしまいます。
関節痛との付き合い方
レトロゾールで一番の悩みは関節痛・こわばり。特に朝起きたときに「指がうまく動かない」「足がこわばる」と感じる方が多いです。
完全になくすのは難しいですが、
- 軽い運動・ストレッチを続ける
- 漢方薬(薏苡仁湯など)が効くこともある
- 別のAI(アナストロゾール/エキセメスタン)に切り替えるとマシになることも
主治医と相談しながら、上手に付き合っていきましょう。
骨密度への影響
女性ホルモンが減ると骨密度が下がりやすくなります。AI開始時に骨密度を測り、その後も1〜2年ごとに測定するのが標準的。
骨粗鬆症のリスクが高い方には、ビスホスホネートやデノスマブで予防することがあります。詳しくはNo.2030 ホルモン療法と骨粗鬆症を。
お金の話
3割負担で月1,500円程度(先発・後発ともに)。10年でも累計18万円程度なので、高額療養費制度の心配は不要です。
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※ この情報は一般的な参考情報です。実際の治療方針・用量・期間は、病状・体調・他のお薬との兼ね合いで異なります。必ず主治医と相談してください。
最終更新:2026-05-18