手のひらや足の裏が赤くほてって、ヒリヒリ痛む。歩くのも、物を持つのもつらい——そんな症状に困っていませんか。
カペシタビン(ゼローダ)などの抗がん剤で起こる、この手のひら・足の裏のトラブルが手足症候群です。
手や足は毎日使う場所だけに、症状が出るとこたえますよね。でも、起こりやすい薬や予防のコツがある程度分かっているので、上手に付き合っていくことができます。この記事で、その方法を一緒に確認していきましょう。
どんな薬で起こる?
手足症候群は、特定の薬で起こりやすいことが分かっています。
手足症候群が起こりやすい薬
- カペシタビン(ゼローダ)
- 5-FU持続投与
- リポソーマルドキソルビシン
- TS-1(一部)
- 分子標的薬の一部
これらの薬を使うときは、少し手足を気にかけておくと安心です。
症状の段階
症状は、軽いものから重いものまで、グレード(重症度の段階)に分けて考えます。
グレード別の症状
- グレード1:手足の赤み・違和感(生活に支障なし)
- グレード2:痛み・腫れ・水ぶくれ(日常生活に支障)
- グレード3:強い痛み・出血・潰瘍(仕事や日常困難)
重くなる前の、グレード1の軽いサインに気づけるかどうかが、その後の経過を大きく左右します。
なぜ起こる?
カペシタビンなどの薬は、手のひら・足の裏の汗腺に多く分泌されます。そこから皮膚に出てきた薬が、皮膚を炎症させる、と考えられています。
予防のコツ
手足症候群は、日々のちょっとした工夫で、つらさをやわらげたり進行を防いだりできます。手と足に負担や刺激をかけすぎないのがポイントです。
日常生活で気をつけること
- 厚いタコができる作業(園芸・楽器)を避ける
- 熱いお湯(風呂・食器洗い)を避ける
- 摩擦が強いタオル・靴下を避ける
- 保湿クリームを頻繁に塗る(ユリアクリン・ヒルドイドなど)
- 重い物を長時間持たない
- 靴は柔らかく、フィットするものを
どれも難しいことではありませんが、毎日の積み重ねがしっかり効いてきます。
出てしまったときの対処
気をつけていても出てしまうことはあります。そんなときは、次のような対処をしていきます。
- 厚めの保湿クリーム
- 局所ステロイド軟膏
- 抗炎症剤の内服
- 薬の用量調整・休薬
改善には数週間
つらい症状ですが、薬をいったん休めば回復に向かうことが多いのは、知っておくと心強いところです。
- 1〜2週間:症状が改善
- 数週間:完全に消える
これくらいの期間で、よくなっていくことが多いです。ただし、再開するときに薬を減らさないと、また同じことをくり返してしまうので注意が必要です。
まとめ
手足症候群は、我慢して悪化させてしまうより、早めに相談して上手に付き合うほうが、結果的に治療を長く続けやすくなります。最後に、ポイントをまとめます。
※この記事は一般的な医学情報です。実際の治療方針は、病状、検査結果、体調、価値観によって異なります。必ず主治医と相談してください。