リュープロレリン
商品名:リュープリン 卵巣での女性ホルモンの製造を止めて、兵糧攻めにするお腹の注射薬(閉経前向け)。
📅 投与方法・期間
1ヶ月製剤・3ヶ月製剤・6ヶ月製剤の3種類。お腹の皮下に注射。
標準的な治療期間:5年程度(タモキシフェンと併用するパターンが多い)
⚠️ よくある副作用
- ホットフラッシュ(強め)
- 月経停止(薬での閉経状態)
- 性器の乾燥感
- 気分の波・抑うつ気分
- 注射部位のしこり・痛み
- 骨密度の低下
🚨 まれだが注意したい副作用
- 骨折リスク上昇(長期使用で)
- まれに肝機能異常
- まれに重度の血栓症
🤰 妊娠・授乳について
この薬は妊娠中・授乳中は禁忌です。服用期間中の避妊について必ず主治医にご確認ください。
どんな人が対象?
閉経前のホルモン陽性乳がんの方向け。タモキシフェンと併用したり、閉経後と同じ AI を使いたいときに卵巣を抑える目的で使われます。
- 術後の再発予防(特に若年・高リスク例)
- 高リスク例ではアベマシクリブとの3剤併用
- 進行・再発乳がんの治療
閉経後の方には使う意味がありません(卵巣の機能はもう止まっているため)。
どうやって卵巣を止める?
脳と卵巣の連絡(LH-RH シグナル)を常時送り続けて麻痺させることで、卵巣からの女性ホルモン産生を止めます。「シグナルを途切れさせる」のではなく「シグナルを送りすぎて反応を止める」のがポイント。
薬を止めれば卵巣機能は戻ります(時間はかかりますが、可逆的)。
製剤の種類
- 1ヶ月製剤:毎月通院
- 3ヶ月製剤:3ヶ月に1回(多くの方が使用)
- 6ヶ月製剤:半年に1回(最近承認、通院負担が最小)
長期で続けるなら 3ヶ月/6ヶ月製剤が通院負担少なめ。
注射の痛み
「手術より痛い注射」と言われることもあります。針が太いため、注射部位を冷却したり、当日は注射部位を強くこすらないなどの工夫を。
詳しくは Xの#乳がん1分知識「手術より痛い注射!?」の回も参照。
妊孕性温存と LH-RHa
妊娠を希望する若年の方では、化学療法中に卵巣機能を保護する目的で短期的に LH-RHa を使うことも。詳しくは No.3004 妊孕性温存 を。
お金の話
3ヶ月製剤で 3割負担月11,000円程度(3ヶ月33,000円)。5年で総額60万円規模になりますが、ほぼ毎回限度額認定証の対象になります。
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※ この情報は一般的な参考情報です。実際の治療方針・用量・期間は、病状・体調・他のお薬との兼ね合いで異なります。必ず主治医と相談してください。
最終更新:2026-05-18