おくすり図鑑 抗HER2チロシンキナーゼ阻害薬(経口) K025
ラパチニブ
らぱちにぶ (タイケルブ)
基本情報
よくある副作用
- 下痢(特徴的・頻度高い)
- 発疹・ニキビ様皮疹
- 倦怠感
- 軽い吐き気
- 肝機能異常
- 手足症候群(カペシタビン併用時に増強)
注意したい副作用
- 重度の下痢・脱水
- 重度の肝機能障害
- 心機能障害
- まれに間質性肺炎
どんな人が対象?
HER2陽性の進行・再発乳がんで、抗HER2抗体薬(トラスツズマブ等)後の選択肢として使われます。
・カペシタビン併用が代表的なレジメン
・経口薬なので通院負担が軽い
最近は T-DM1(カドサイラ) や T-DXd(エンハーツ) といった新しい薬の登場で、ラパチニブを選ぶ機会は減ってきています。
どうやって効く?
トラスツズマブやペルツズマブが 細胞の外側 で HER2 をブロックするのに対し、ラパチニブは 細胞の中に入り込んで HER2 の配線(チロシンキナーゼ)を切る 飲み薬。
外側+内側の両面攻撃ができるのが強み。
服薬の注意:空腹時に飲む
ラパチニブは 食事と一緒に飲むと吸収が大幅に増える ため、
・食事の1時間以上前、または 食後1時間以降 に内服
・グレープフルーツは禁忌
・制酸薬(胃薬の一部)も吸収を変える
「空腹時」の指示が出ているのはこのため。
食事・飲み合わせ
食事:
・食事と一緒だと吸収が増えすぎる(空腹時服用)
・グレープフルーツ禁忌
他の薬:
・強いCYP3A4阻害薬・誘導薬
・制酸薬(吸収低下)
妊娠・授乳
この薬は妊娠中・授乳中には使えません。使っている期間の避妊について、主治医に確認してください。