放射線治療は、がん細胞のDNAを壊して、がんを叩く治療です。
乳がんでは、目的別にいくつかのパターンがあります。
① 温存乳房照射(部分切除後)
部分切除した後、残った乳房に行う放射線治療です。最も一般的なパターン。
- 期間:通常分割で25〜30回・約5〜6週間、寡分割で16回・約3週間。boost追加で5回程度延びる場合あり
- 目的:温存した乳房での再発を防ぐ
- 副作用:皮膚の日焼け様変化、倦怠感
最近は寡分割照射(16回・約3週間)が普及してきており、通院負担が軽減されています。
② 胸壁照射(全摘後)
全摘した方のうち、リンパ節転移が多いなどのリスクが高い方に行います。
- 期間:5週間程度
- 対象:リンパ節転移4個以上、皮膚浸潤、断端陽性など
- 目的:胸壁での再発を防ぐ
③ 領域リンパ節照射
わきの下、鎖骨の上下、胸骨の裏など、リンパ節領域への照射です。
- 期間:5〜6週間
- 対象:リンパ節転移ありの方
- 目的:リンパ節領域での再発を防ぐ
④ 緩和的照射
進行・再発例で、症状緩和のために行う放射線。
緩和的照射の対象
- 骨転移の痛み
- 脳転移
- 局所進行で出血・潰瘍がある
- 神経圧迫による麻痺
数回〜2週間程度の短期間で、症状を和らげます。
⑤ 定位放射線治療(脳転移など)
脳転移などに対して、ピンポイントで集中的に照射する方法。
- ガンマナイフ、サイバーナイフ、IMRTなど
- 1〜数回で完了
- 周りの正常組織への影響が少ない
まとめ
※この記事は一般的な医学情報です。実際の治療方針は、病状、検査結果、体調、価値観によって異なります。必ず主治医と相談してください。