「術前の抗がん剤をがんばったのに、手術してみたら、まだがんが残っていました」——
そう言われると、がっかりしてしまいますよね。でも、ここでもうひと押しする飲み薬が、再発をしっかり防いでくれます。それがカペシタビン(ゼローダ)です。
なぜ追加するの?(CREATE-X試験)
術前の抗がん剤のあと、がんが残っていた方に術後ゼローダを追加したところ——TNBCでは再発・死亡をはっきり減らせた。
これが、日本と韓国の共同研究(CREATE-X試験)で示され、いまの標準治療になっています。
なぜTNBCで効くの?
TNBCは増殖が速く、抗がん剤がよく効くタイプです。ただ、一部の細胞は最初の抗がん剤を生きのびてしまうことがあります。
ゼローダは、それまでとは違う仕組み(5-FU系)で、生き残った細胞をもう一度たたく——いわば”二の矢”のイメージです。
ゼローダ(カペシタビン)の特徴
ゼローダの特徴
- 飲み薬(錠剤)
- 体の中で5-FUという成分に変わる
- 2週間のんで1週間休む、をくり返す
- 6〜8サイクル(約5〜6ヶ月)
- 外来通院だけでできる
- 髪は抜けない
主な副作用
主な副作用
- 手足症候群(手のひら・足の裏が赤くなる、ひりひりする)
- 下痢
- 口内炎
- だるさ
- 皮膚の色素沈着
- ごくまれに、胸の痛みなど心臓への影響
特徴的なのは手足症候群です。保湿などのケアで和らげられます。くわしくは No.2025 手足症候群 を。
髪が抜けず、外来で続けられるのは、ゼローダの大きな利点です。
手足の症状がつらいときは、がまんせず主治医に伝えてくださいね。量の調整や休薬で、無理なく続けられるよう工夫できますよ。
やる?やらない?の判断
ホルモン陽性HER2陰性の場合は、アベマシクリブ(ベージニオ)やTS-1などが選ばれることが多く、ゼローダがとくに活きるのはTNBCの場面です。
まとめ
※この記事は一般的な医学情報です。実際の治療方針は、病状、検査結果、体調、価値観によって異なります。必ず主治医と相談してください。