パルボシクリブ
商品名:イブランス がん細胞の「分裂のアクセル(CDK4/6)」を踏めなくする、ホルモン療法のパートナー薬。
📅 投与方法・期間
1日1回 125mgを21日内服 → 7日休薬の4週サイクル。
標準的な治療期間:病勢進行まで継続
⚠️ よくある副作用
- 好中球減少(特徴的・80%以上に出現)
- 倦怠感
- 口内炎
- 吐き気・食欲不振
- 下痢(軽め)
- 髪が少し薄くなることがある(抗がん剤のような脱毛はなし)
🚨 まれだが注意したい副作用
- 重度の好中球減少(発熱性好中球減少症はまれ)
- まれに間質性肺炎
- まれに重度の肝機能異常
🍽 食事・飲み合わせ
食事:
- グレープフルーツ禁忌(濃度上昇)
他の薬:
- 強いCYP3A4阻害薬(一部の抗真菌薬など):併用注意
🤰 妊娠・授乳について
この薬は妊娠中・授乳中は禁忌です。服用期間中の避妊について必ず主治医にご確認ください。
どんな人が対象?
進行・再発のホルモン陽性HER2陰性乳がん の治療で、ホルモン療法(AI またはフルベストラント)と併用して使う分子標的薬。
- 進行・再発の1次・2次治療
- アロマターゼ阻害薬(AI)+パルボシクリブ
- フルベストラント+パルボシクリブ
どうやって効く?
がん細胞は「CDK4/6」というスイッチを使って分裂のアクセルを踏みます。パルボシクリブはこの CDK4/6 をブロック することで、がん細胞のアクセルを踏めなくします。
ホルモン療法(兵糧攻め)と組み合わせると、エサも絶ち、アクセルも止めるので 強力な相乗効果 が出ます。
副作用の特徴:好中球減少が出やすい
CDK4/6 は骨髄細胞の分裂にも関わっているため、好中球減少が起こりやすい(80%以上)。ただし:
- 多くは 無症状の検査値異常
- 発熱性好中球減少症(FN)に進むことは少ない
- 21日内服 → 7日休薬の 休薬期間に回復する 設計
定期的な血液検査で監視しながら、必要に応じて休薬期間を延ばします。
服薬の注意
- 空腹時でも食後でもOK(食事の影響なし)
- グレープフルーツは禁忌(濃度が上がりすぎる)
- カプセル(または錠剤)として 1日1回服用
アベマシクリブ(ベージニオ)との違い
| パルボシクリブ | アベマシクリブ | |
|---|---|---|
| 投与スケジュール | 21日内服→7日休薬 | 毎日休薬なし |
| 主な副作用 | 好中球減少 | 下痢(特に初期) |
| 適応 | 進行・再発のみ | 進行・再発+高リスク術後 |
お金の話
3割負担で 月13万円程度。所得により高額療養費制度の対象(平均的な収入なら月5〜9万円程度に抑えられます)。長期治療になるので、お金の準備は早めに No.4004 高額療養費制度 を確認。
📚 関連する体系記事
※ 現在飲んでいる薬・サプリ・市販薬がある場合は、主治医や薬剤師に伝えると安心です。
※ この情報は一般的な参考情報です。実際の治療方針・用量・期間は、病状・体調・他のお薬との兼ね合いで異なります。必ず主治医と相談してください。
最終更新:2026-05-19