エピルビシン
えぴるびしん
DNAをほどく酵素(トポイソメラーゼ)を止める、ドキソルビシンの兄弟薬。
基本情報
- 分類
- アンスラサイクリン系抗がん剤
- はたらき
- トポイソメラーゼ阻害
- のみ方・打ち方
- 点滴
- 使う場面
- ホルモン陽性・HER2陽性・トリプルネガティブ 手術の前・手術のあと・手術のあと(再発リスクが高いとき)・転移・再発
- 使われるレジメン
- J001AC/EC療法 J009ペムブロリズマブ併用療法(周術期)
よくある副作用
- 脱毛(ほぼ100%)
- 強い吐き気・嘔吐
- 好中球減少
- 倦怠感
- 口内炎
- 尿が赤く変色(薬の色が出るだけで害なし)
注意したい副作用
- 心毒性(生涯総投与量に上限あり、ドキソルビシンより上限値は高め)
- 発熱性好中球減少症
- まれに二次性白血病
- 血管外漏出(皮膚壊死の危険)
どんな人が対象?
ドキソルビシン の「兄弟」とも呼べる、もう1つのアンスラサイクリン系抗がん剤。
・FEC療法:フルオロウラシル+エピルビシン+シクロホスファミド
など、欧米で広く使われた AC ベースを日本流に変えた EC/FEC レジメンの中核。
ドキソルビシンとの違い
効きの強さ/ドキソルビシン(アドリアシン) 標準/エピルビシン 同等
心毒性/ドキソルビシン(アドリアシン) あり/エピルビシン あり(やや少なめ)
生涯総投与量上限/ドキソルビシン(アドリアシン) 約500 mg/m²/エピルビシン 約900 mg/m²
よく使われる地域/ドキソルビシン(アドリアシン) 欧米/エピルビシン 日本・欧州
AC/EC のレジメン名/ドキソルビシン(アドリアシン) AC/エピルビシン EC
心毒性の累積上限が高め なので、長く使えるメリットがあります。ただし日常的な化学療法のサイクル数では、どちらも上限の半分以下で終わります。
副作用(ドキソルビシンとほぼ同じ)
・脱毛・吐き気・骨髄抑制:強い
・尿が 赤くなる のも同じ(薬の色そのまま、無害)
・心機能のモニタリング:心エコー・心電図など
・制吐剤の3剤併用が標準(No.2023 参照)
どちらを使うかの判断
施設の伝統・主治医の経験・既往歴で決まることが多いです。効果に大きな差はないので、過度に気にしなくて大丈夫。
妊娠・授乳
この薬は妊娠中・授乳中には使えません。使っている期間の避妊について、主治医に確認してください。
くすりの説明書
国(PMDA)が公開している文書です。ご自身が受け取った薬の名前で探してください。
製品をみる(3件)
エピルビシン塩酸塩注射用10mg「NK」/エピルビシン塩酸塩注射用50mg「NK」
ヴィアトリス・ヘルスケア/日本化薬
添付文書 2024年7月1日 改訂