組織学的グレード
そしきがくてきぐれーど(Histological Grade)
概要
がんの浸潤部を対象として、腺管形成、核多形性、核分裂像の3つのスコアを用いてがん細胞の異型度を評価したもの。乳がんの予後評価の一要素として用いられる。
がん細胞が正常の細胞とどのくらい見た目が異なるかを3つの要素を評価して点数化したものだよ。点数が高いほど、もともとの細胞からかけ離れた見た目をしているんだ。もともとの細胞とかけ離れているということは、設計図(DNA)がそれだけ大きく壊れてしまっているということ。だから高いほど抗がん剤が効きやすいと言われたりもするよ。
- 関係するひと
- 浸潤性乳がんと診断されたひと
- 決まるタイミング
- 針生検の結果が出たとき。手術のあとに決め直すこともある
- 調べる方法
- CNB(針生検)VAB(吸引式組織生検)手術の結果
グレードの決め方
3つの項目を採点する
顕微鏡で3つの項目を見て、それぞれ1〜3点を付けます。
| 項目 | 1点 | 2点 | 3点 |
|---|---|---|---|
| 腺管形成 | 75%を超える | 10〜75% | 10%未満 |
| 核多形性 | 小型で均一 | 中等度 | 顕著 |
| 核分裂像 | 7個以下 | 8〜14個 | 15個以上 |
腺管形成は、がんがどれくらい腺管(くだ)の構造をつくれているかの割合です。核多形性は、核の大きさや形のばらつきです。核分裂像は、10視野のなかで分裂している細胞の数です。
核分裂像の個数は、顕微鏡のレンズによって基準が変わります。ここに書いた数は視野数が20のときの値です。
乳癌取扱い規約第19版(日本乳癌学会 編)を元に作成
合計点でグレードが決まる
3つの点数を足した合計が3〜9点になり、その値でグレード1〜3が決まります。
| 合計点 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| グレード | 1 | 1 | 1 | 2 | 2 | 3 | 3 |
乳癌取扱い規約第19版(日本乳癌学会 編)を元に作成
判定の流れ
- 針生検などで取った組織を、ヘマトキシリン・エオジン染色で見る
- 腺管形成・核多形性・核分裂像に、それぞれ1〜3点を付ける
- 合計点でグレード1〜3が決まる
アンケート結果
アンケートに答えると結果が見られます
同じ結果だった人がどれくらいいるかが分かります。匿名で、誰が答えたかは記録されません。
グレードとKi-67は、見ている角度が違います
どちらも増殖の速さに関わる数字ですが、測り方が違います。
グレードは、細胞の見た目から増殖の活発さを推測したものです。Ki-67は、いま増えている細胞の割合を直接数えたものです。
どちらも顕微鏡で人が判定するため、施設や病理医によって数字が変わることがあります。ひとつの絶対的な数字としてではなく、両方をあわせて全体の傾向として見ます。
関連する用語
Ki-67核グレードER(エストロゲン受容体)HER2組織型ホルモン受容体ホルモン陰性・HER2陽性乳がんホルモン陽性・HER2陰性乳がんサブタイプステージ
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参考資料
- 乳癌取扱い規約第19版(日本乳癌学会 編)
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腺管形成・核多形性・核分裂像の3つで決まるほうです。匿名です。誰が答えたかは記録されません。