ホルモン陽性・HER2陰性乳がん
ほるもんようせいはーつーいんせいにゅうがん(HR-positive / HER2-negative Breast Cancer)
概要
ER(エストロゲン受容体)とPgR(プロゲステロン受容体)のどちらかが陽性で、HER2が陰性の乳がん。日本でもっとも多く、乳がんの約6割を占める。内分泌療法が効くタイプで、再発は10年以上たってから起こることもある。
女性ホルモンを食べる口(ホルモン受容体)は持っているけれど、増殖命令を受け取るアンテナ(HER2)は持っていないタイプだよ。
日本でいちばん多くて、乳がんのおよそ6割がここに入るんだ。
- 関係するひと
- ER・PgRのどちらかが陽性で、HER2が陰性だったひと
- 関係する治療
- 内分泌療法(ホルモン療法)CDK4/6阻害薬化学療法
- 調べる方法
- CNB(針生検)VAB(吸引式組織生検)手術の結果免疫染色FISH法
関連データ
日本での分布
- ホルモン陽性・HER2陰性 64%
- ホルモン陽性・HER2陽性 9%
- ホルモン陰性・HER2陽性 5%
- トリプルネガティブ 8%
- 判定不能・不明 14%
全国乳がん患者登録調査報告第55号2024年次症例を元に作成
がんの広がり別の5年相対生存率(米国)
- 乳房に限局 100%
- リンパ節転移まで 91.1%
- 遠隔転移あり 38.1%
米国SEERの分け方で、ステージI〜IVとは対応しません。相対生存率は、がん以外の死因の影響を取り除いた生存率です。
米国SEER 21(イリノイ州を除く)2016〜2022年 Cancer Stat Facts を元に作成
判定の流れ
- 針生検などで取った組織を免疫染色で調べ、ERとPgRのどちらかが陽性であることを確認する
- 同じ組織を免疫染色で調べ、HER2が陰性であることを確認する(2+のときはFISH法で確定させる)
- ホルモン陽性・HER2陰性乳がん
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10年以上たってから再発することもある
このタイプは増殖スピードが遅く、再発が10年以上経ってから起きることもあります。5年間の内分泌療法を終えて再発がなかった人でも、その後15年のあいだに遠隔再発が起こることがあるという報告も。しこりが2cm以下でリンパ節に転移がなかった人でも、その割合は13%と報告されています。
内分泌療法を5年で終えるか10年に延長するかを判断するのはこの遅い再発を少しでも減らすためなんです。
関連する用語
ホルモン陽性・HER2陽性乳がんER(エストロゲン受容体)ホルモン受容体PgR(プロゲステロン受容体)サブタイプHER2組織学的グレード組織型Ki-67Oncotype DX
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参考資料
- Pan H, et al. N Engl J Med. 2017;377:1836-46. PubMed
- 全国乳がん患者登録調査報告 第55号(2024年次症例)
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