組織型
そしきけい(Histological Type)
概要
乳がんの、浸潤の有無と組織学的特徴による分類。まず浸潤がんと非浸潤がんに分類され、浸潤がんは浸潤性乳管癌と特殊型に分けられる。特殊型は浸潤性乳管癌とは異なる独特の細胞学的、組織学的ないし分子遺伝学的特徴を示す癌をいう。
乳がんを、「がん細胞同士でどんな形を作っているか」や「もともとはどんな細胞だった」かなどで分類した分け方だよ。うねうねした波のような形で増えるものもあれば、たくさんわっかを作って篩のような形を作っているものもある。治療方針に大きく影響することは少ないけど、ものによっては同じサブタイプ・ステージでも抗がん剤の効きが悪かったり、むしろ再発リスクが低かったりするよ。
- 関係するひと
- 乳がんと診断されたすべてのひと
- 決まるタイミング
- 針生検の結果が出たとき。手術のあとに決め直すこともある
- 調べる方法
- CNB(針生検)VAB(吸引式組織生検)手術の結果
関連データ
日本での分布
- 浸潤性乳管癌 70%
- 非浸潤性乳管癌 13%
- 浸潤性小葉癌 5%
- 粘液癌 4%
- その他 8%
全国乳がん患者登録調査報告第55号2024年次症例を元に作成(浸潤性乳管癌は登録上の4区分を合算)
特殊型の内訳
浸潤性乳管癌にあてはまらないものを特殊型といいます。全部を合わせても1割ほどです。名前を押すとそれぞれのページに移ります。
| 組織型 | 割合 |
|---|---|
| 浸潤性小葉癌 | 5.1% |
| 粘液癌 | 3.9% |
| アポクリン癌 | 1.3% |
| 浸潤性微小乳頭癌 | 0.8% |
| 化生癌 | 0.5% |
| 管状癌 | 0.2% |
| 篩状癌 | 0.1% |
| 腺様嚢胞癌 | 0.1% |
| 分泌癌 | 0.03% |
特殊型ではありませんが、微小浸潤癌が1.3%、Paget病が0.3%、非浸潤性小葉癌が0.4%あります。
アンケート結果
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まず、浸潤しているかどうかで分かれます
いちばん大きな分かれ目は、がんが乳管や小葉の壁の外に出ているかどうかです。
壁の中にとどまっているものが非浸潤癌、外に出ているものが浸潤癌です。浸潤の大きさが1mm以下のものは微小浸潤癌といい、別に扱われます。
浸潤癌は、浸潤性乳管癌と特殊型に分かれます
浸潤癌のうち、特殊型にあてはまる特徴がないものが浸潤性乳管癌です。英語ではinvasive breast carcinoma of no special type、直訳すると「特殊型ではない浸潤性乳がん」で、消去法で決まる名前になっています。だからいちばん数が多くなります。
特殊型は、浸潤性乳管癌とは違う独特の特徴をもつものです。浸潤性小葉癌、粘液癌、化生癌など12に分かれます。
乳頭腺管癌・充実腺管癌・硬癌は、なくなりました
日本では長いあいだ、浸潤性乳管癌を乳頭腺管癌・充実腺管癌・硬癌の3つに分けてきました。この分けかたは乳癌取扱い規約 第19版でなくなり、浸潤の形や間質の量、非浸潤癌巣の種類と量で書き表す方式に移りました。
以前に硬癌などと説明を受けた方も、いまの分類では浸潤性乳管癌にまとまります。分けかたが変わっただけで、病気が変わったわけではありません。
混ざっているときの書きかた
ひとつのがんに複数の組織型が混ざることがあります。
一方が9割以上を占め、他方が1割未満なら、多いほうの純型とします。1割以上を占める組織型が複数あるときは混合型とし、面積が広い順に組織型を並べて書きます。ひとつに決める必要があるときは、いちばん面積が広いものを選びます。
関連する用語
ER(エストロゲン受容体)HER2組織学的グレードホルモン受容体ホルモン陰性・HER2陽性乳がんホルモン陽性・HER2陰性乳がんホルモン陽性・HER2陽性乳がんKi-67浸潤性乳管癌非浸潤性乳管癌サブタイプ
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参考資料
- 乳癌取扱い規約第19版(日本乳癌学会 編)
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